コルトのギターを買ってはいけない?コルト KX508 MSを買ってみた。

コルトのKX508 MSを買って、1カ月ほど経過したので、レビューを残しておきます。

そうです。初めての8弦です。

いつもジャンクばっかりのおっさんが新品で買ったのがコルト8弦というのは笑うしかない状況で、いまだにまともに弾けないのだが、とりあえずざっくりレビューしてみます。

コルトのKX508 MSの雑感

まずこのギター、他の8弦と比べるとスペック上では確実にコスパがいい。

Ibanezの8弦もかなり安いモデルがあるが、€705.88(約8万6千円)で

  1. ファンフレット
  2. fishmanピックアップ
  3. ロックペグ(8弦ギターはペグがロックか否かで結構な価格差が付けられています)
  4. ボディの木材がスワンプアッシュ

というスペックは他社のギターを圧倒している。8弦はメタルの印象が強く、黒くて攻撃的なルックスのギターが多いけど、これはとてもポップなカラーリングなのがまた良い。

ボルトオンネック、インドネシア製というのがやや不安だが、まあSquireレベルなら合格であろうとポチった次第であります。

これまで触って良いと思った点を挙げると

  1. 軽い!スワンプアッシュのお陰か。
  2. ファンフレットは思ったより弾きやすい。8弦だけれども弦の多さに迷わなくなれば、意外と弾けるようになるのではと思います。
  3. 音は透明感があって、とてもクリア。トーンを絞ってもボワっとならない。低音もかなりタイトな印象を受けます。

一方で気付いた微妙な点としては、

  1. ネックとボディの隙間が大きい
  2. ノブが軽い(良し悪し両面ですな)
  3. 順反りで、弦高が高い。弦高を下げると直ぐにビビってしまうので、弦高が下げられない。一回トラスロッドを回してブリッジを調整したのだが、再びビビった。ネックが動いているのかもしれない。これにはかなり苦しめられている。
  4. チョーキングをするとフレットに擦れた時の感覚がジャリって感じw
  5. 塗装に透明感がないのが若干辛い。クリア層がなく、カラーをそのまま塗った感じ。

となります。

雑感のまとめ

とりあえずは、毎日鳴らして様子を見ているという感じですかね。

8弦ファンフレットという特殊な構造に慣れなければいけません。メインギターにはまだならない感じではあります。

弦高の調整はちょっと難しい問題だなあと思う。シムでもかますかね。。

あと、8弦用の弦は値段が高そうだ。それがちょっと辛い。

ただ、楽器としてできることは非常に広がりがあると思う。メシュガーが弾けるとか感涙ものです。

結局、こいつを使いこなせるか否かは、おっさんの腕次第という結論になりますな。

てか、いつもと同じ結論じゃん。死にたい。

コルトのギターは買ってはいけない?

これは買った後に知ったのだが、韓国では13年間に渡ってコルトの従業員不当解雇問題をめぐって労働闘争が続いており、2019年に終結したのであった。

この間、「No Cort」運動があったり、元Rage Against The Machineのザック・デ・ラ・ロッチャが従業員側の立場に言及したりで、コルト製のギターやベースを購入した罪のない人達にとっては大変に迷惑なことであったが、この問題が終結した今となっては、何ら肩身の狭い思いをする必要がない状況である。

よかった。よかった。

コルト製のギターは世界中に散らばっている

そもそもコルトはCortという自社ブランドのギターよりも、OEMメーカーとして有名である。

具体的なブランドとしては、Ibanez、Parkwood、Squier、G&L Tributeなんかがコルトの工場で製造されていた/いる。

2002年にはこれらOEMを含めたコルト製のギターのシェアが30%にまで及んでいたというのだからすごい。

例えば、Squier。インドネシア製の個体はかなり品質が良いという話をよく聞き、実際おっさんもそう思うが、コルトのインドネシア工場で作られているんですな。

このように、ローコストのコスパが良いギターはコルトで作られているものが多く、コルト製のギターを使うな!ということになると、大変なことになってしまうのがお分かりだろう。

そりゃ、元Rage Against The Machineの連中などのセレブリティはコルト製のギターなんて使わないだろうが、世の中のギターキッズや小遣いの少ないおっさん連中は困ってしまうのである。

いやはや、とりあえず問題が終結してよかったですなあという感じです。

従業員不当解雇問題とは何だったのか

従業員不当解雇問題をもう少し補足します。

このコルト、現在はインドネシアと中国に工場があるようですが、元々韓国内に工場があったのです。

時は90年代、外国為替危機によるウォン安を追い風に、ギターを作りまくって、海外に輸出しまくった(海外メーカーのOEMを受けまくった)訳ですな。

これは、日本のマツモクが儲かってた時と同じで、通貨安であれば、輸出するギターの値段は安いわけで、安くて品質がある程度あればバカスカ売れて儲かる訳です。

この時、韓国・大田の工場は今でいうとブラック企業のような劣悪な環境であったらしい。

で、2003年以降、コルトは90年代に設立したインドネシアとか中国の工場に力を入れ始め、韓国内の仁川と大田の工場を縮小し始め、最後には倒産させるのですな。

この理由が労働組合の存在だったのか、それによる賃金闘争だったのか、ウォン高なのかは興味がないんでようわかりませんが、この工場の縮小と倒産、そして従業員の整理解雇が、コルトの労働闘争の始まりだったという話です。

モノの値段が安いとどこかにしわ寄せがいく

賃金が比較的低いインドネシア工場で作られるギターはそこそこの品質で、値段も結構安く済む。

消費者としては誠にありがたいのだが、安い値段に慣れると際限なく安いものを求めがちになるのでどうかなあという感じもある。

日本でもブラック企業と呼ばれる企業が色々ある/あったが、結局デフレの勝ち組であった。例えば、滅茶苦茶コスパの良い居酒屋とか牛丼屋、ファストファッションとかですね。

こういったお店も、消費者が安くて良いものを求めるが故に存在した訳です。

一方で、低価格で提供するためにサービスの現場や工場では従業員が低賃金で死ぬほど働かされるブラックな状況が生まれる訳です。

あのユ〇クロについても、製造委託先の工場がブラック化しているというのでちょっと話題になっていた。

ギター業界に目を向けると、結局海外のどこかの工場で低賃金で働かされている人がいるからこそ、我々は安くてそこそこ良いギターを手に入れられるのである。

ありがたや。ありがたやと感謝するとともに、おっさんの手にしたギターがブラックな現場で作られていたものでないことを祈るばかりである。

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