またやっちまったよワシ・・・
ストラト用ネックを探していたのだが、ローステッドメイプルと聞いて、ついつい買ってしもうたわい。
Aliexpressの魔力よなあ~
ということで、このネックについて、色々見ていきたいと思います。
結論から申しますと、値段相応というか、まあまあかなという感じですかね~。
目次
某オークションで感じた違和感
まずは経緯から説明します。
ストラト用のネックが欲しいなあ、ということで某ヤ○オクを探索していたおっさんであったが、ふと良さげなネックを見つけたのであった。
おおっ、ローステッドメイプルのネックがこの値段・・・。
悪くないなあと思いつつ、臭ってくるんだよなあ。中華のニオイと転売のニオイが。
「生産国の書いていない新品のギア、大体中華転売」
これがギター界におけるコンセンサスである。
あと、たまに見かける「海外倉庫から発送のため数週間かかります」ってやつ。
完全に中国からの無在庫転売じゃねーかって。少しも付加価値乗ってないやんけ、消費者を舐め過ぎやろww
ということで、ヤ○オクは完全にスルーして、転売ヤーが買い付けているであろうサイトを特定することにした。
探検隊は中国に飛んだ
我々調査班は、幻のローステッドメイプルネックを見つけるべく、中国に飛んだ。
そこには想像を絶する闇市が存在していた。
謎の原住民からの襲撃を回避しつつ、遂に我々は目的のブツを見つけたのであった。
しかも、えらい勢いで良い評価(5.0中4.8)がついているではないか!!
お値段も、$60.50(6,500円位)。結構安い。ちなみに、日本産のネックとして定評があるのはギターワークスのネックだと思うが、こちらは19,800円。
買った。
本当にローステッドメイプルかなあ?色塗っているだけじゃねーの?と考えたが、この値段から失敗してもいいかと。
春節にはまる
しかし、タイミングが悪すぎた。
中国ではちょうど春節(あちらの正月)に入ったばかり。全然送ってくれない。
参ったなあ、と思いつつ。辛抱強く春節が終わるまで待ってたら、春節が終わった瞬間に発送されおった。
ここらへんしっかりしてるというかなんというか。
日本だと発送が遅れますとか、クレームを恐れて色々気を回すもんだが、そんなのまるで知ったこっちゃねーという姿勢が素敵ですなあ。
到着したが、トラブル竜発生
輸送のスピードは特に問題なく届いた。
しかし・・・
でっかい穴が開いとる~。
嫌な予感を抱きつつ、箱を開けてみると・・・
はい、来たー。
何かやらんと気が済まないのかね。チミ達。
何でもあるようなことが、当たり前だったと思う♪
どんだけ激しい攻撃を加えたんだよ。まあ、ネック自体は曲がっていなかったから不幸中の幸いであった。
チェックしてみる
さてさて、実際のところ使えるのかのう。結構欧米の方々が良い評価を書き込んでいるがどうなのかなあ。
そもそものスペックだが、
- ネックの材質:Roasted maple
- 指板:ブラックウッド、9.5″ radius
- ナット:牛骨 42MM
- ペグ穴径:10mm
- ヒール幅:55.6mm
- スケール:648mm
ということで、この点は狂いはなかった。
おお、優秀、優秀。
この写真は、レモンオイルを塗った後だが、フレットのエッジもかなりちゃんとしている。
ゴトーのマグナムロックペグを装着してみたが、ペグ穴のサイズはきっちり10mmできっちりはまり込む。押し込むとかっちりハマるので、裏返しにしても落ちるようなことがない。おお、優秀だなあ。
総じて、精度としてはかなりしっかり出ている感がある。うーむ。かなりレベルとしては高いなあ。
ナットはやや微妙か
ナットについては、指板のRに若干合っていないようで、1弦と6弦の弦高が高く、音程はややシャープ気味かなという感じ。
これは要調整ですね。
本当にローステッドメイプル?
装着するために、穴を開けてみたら、香ばしいメープルシロップのニオイが・・・・
こりゃ紛れもなくローステッドメイプルだ!!本物です。良かったあ。
ペグ穴に鼻を近づけてもメープルの良い香りがする。
音はどうなんだろう?
ワクワクしながら、ギターに装着。
センターズレもない。ただ、あまり弦高は下げられそうにもない。やはりすり合わせは必要かなあと。
んで、音は糞でしたどうもありがとうございます。ハヒッ
おかしいなあ。EMGのSVですから、そもそもが悪いわけではないと思うんだがなあ。
うーむ、ちょっとブリッジのピッチ(10.5mm)と合わないなあ。ここらへんが失敗しているかもなあ。弦高が高いのとピッチがずれているというのは色々よろしく無い。
気になる指板とフレットの材質
指板が音を決定する支配的な要因とは思わないが、この微妙なツヤツヤ感にはイラッとさせられるなあ。
本当に木なのか?
なお、後で色々削ったり、ニオイを嗅いでみた感じからすると、一応紛れもない木材であることは確認できたし、一定の木目も確認できたんだけど、何の材なのか本当にわからん。
一説によるとアフリカン・ブラックウッドだが、ハイエンドギターに使われる高級な木材がこんなネックに使われている訳はないと思うけどな。
かといって、安ギター界で一世を風靡しているローレル指板でもなさそうなんだよね。こんな黒くないみたいだし。
それと、フレットの素材がなんか怪しいんだよなあ。
ステンレスの可能性もワンチャンあるけど※、それにしても白っぽい・青っぽい感じが強い。
※後ほどの検証でステンレスはほぼなさそうという結論に至りました。
ちなみに、これがJascarのニッケルシルバーとの比較(後ほどリフレットした際に抜いたものです)。もちろん、下がJascarです。
ニッケルシルバーとは色が全く違います。いやあ流石にステンレスじゃないと思うけどなあ。仮にステンレスだとしてもストラトでどうなんかなあとは思うなあ。
音にどれだけ影響してるんだろうか。
うーむ。ちょっと許容しがたいというか、人は正体が分からないものに恐怖感を抱くというか、なんというか。後ほどリフレットすることにしましょう。。また、別の記事にします。
まとめ
まとめです。
- ローステッドメイプルのネックはAliexpressで買える。値段も安い。
- ローステッドメイプルであることは間違い無い模様。
- 精度はしっかり。素体としては良いと思う。
- フレットの処理は丁寧(というかほとんどオートマチックに機械処理だと思う)。
- 指板の素材は怪しい。フレットの素材も怪しい。
- ちなみに、現在は販売終了されてます。
値段を考えると、まずまずのネックだと思います。ただ、わざわざ転売ヤーから2倍近くのお金を払って買う意味はなさそうですな。悪いけど。
評価が良いというのもまあ頷けるところです。一応、Aliexpressの評価はある程度信用できるかと思います。
(おそらく平均5スターでも日本の基準からすると100点満点中80点くらいかと思いますが、3スターであれば、100点満点中15点くらいかと思います)
この後、リフレットに入りますが、色々DIYできる人であれば、使いみちは大いにありそうな感じですな。
一方、ギターワークスのネックがアウトレットで1万円程度で販売されることも年に何回かありますので、そちらの方が無難であることは間違いないかと思います。
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