Amazonで販売されている激安中華ネックは果たして使えるのだろうか。
これは近年でも最もホットなトピックスとしてギターDIY界隈を賑わしていたのであった(?)
そう、数万円する一流ブランドのネックは良くて当たり前なのだ。逆に、うまくボディに適合しなかったら泣くに泣けないではないか。
一方、激安ネックはどうか?
失敗したってへっちゃらさ、だって安いんだもの。
逆に、キレイなものが来たら儲けもの、うまくボディにハマれば歓喜に浸り、ちゃんとチューニングができてビビリがなければ、もはや嗚咽を漏らすまでに感動し、死んだ金魚も生き返るってもんだ。
ということで、その深遠なるロマンは我々ギターDIY愛好家の心を刺激してやまないのである。
この記事は、安さに惹かれたアホが性懲りもなく中華激安ネックを買った迫真のドキュメントである?
中華ネック届く
7,500円とあまり安くなかった(なお、今はもっと安売りされている模様)のだが、Amazonで評価がまずまずのものを買ってみました。
スペックは、
- 木材:メイプル
- フレット数:22フレット
- ヘッド形状:ラージヘッド
- ペグ穴径:10mm
ということなんだが、この手の安ネックでラージヘッドは珍しいんだよね。
今回は、大きな打痕もなく良かった。以前、激しい打ち傷がついていた経験もあり、中国からの物流は油断ができん。
よくよく見てみると
まず、ネック本体部分と指板の色がかなり違うのが目に付きます。まあ、歩留まりしか考えてないんだろうから、この値段だとメイプルなだけ良いとするしかないか。
あと、わかりにくいけどナットの溝が広いので隙間が見える。ナットは高くて使えない。まあ、想定通り。
ヘッドは間違いなくラージヘッドで、ペグ穴も10mmですね。
塗装は、ウレタンのサテン仕上げの状態ですね。多分、シーラーを塗っただけだと思う。
はい、ヤスリキズめっけ。
こっちにも一つ。
打痕がありますね。
楽器として使えるか、ボディに合うのか?
フレットエッジにティッシュペーパーを当てるとこの通り、まあこんなもんでしょう。
一方で、フレットはとりあえず問題なく打ち込まれているようです。下手くそなDIYでフレット打ちして浮かせるよりもずっとましで、好感度が高い。フレットもまともなもののようです?
幅は56mmでとりあえずOKでしたが、高さはワシのBill’s Brothersには合いません。左が元からついていたネックです。これは、ボディ側の問題もあるので、直ちにこのネックのせいではないけど。
反りに関しては、問題なさそうで、トラスロッドの調整が効きましたが、ナットの問題もあり、快適なレベルまで弦高を下げようと思うと、フレットのすり合わせは不可避です。
そして、最も致命的な問題は、指板のRがかなりフラットだということです。
Amazonのレビューでネックが太いという指摘があったけど、確かにやたら太く見えるんだよね。この理由は、おそらく指板にあるという話。
指板がフラットだと、ヴィンテージスタイルのポールピースに凹凸があるピックアップと食い合わせが悪いんだよね。ストラトのヴィンテージってかなりキツイRがついとるもんで、それが仕様の前提になってる訳で。
総じていうと、加工精度が悪いというよりも、チープな模造品であることには間違いなく、処理が甘い部分も多い印象。
まあ、このままポン付けで使えることは99%無い・・・でしょうなあ(;´Д`)
修正にとりかかる
やることは以下だ。
- 底を削って低くする。
- トラスロッド調整をする。
- (フレットを抜き)指板調整をして、Rをつける。
- リフレットをして、エッジ処理をきっちりする。
- リフィニッシュをして、指板と本体の色の違和感を無くす。
- ナットを交換し、弦高調整をする。
- デカールを貼る。
全部じゃん。\(^o^)/
でもやるんだお。うおおおおおおっ
あー、疲れた。休み休み加工したら2ヶ月位かかってしまった。
あと、自分の腕が足りなさすぎて、フレットが浮いてしまったので何度か打ち直した。ちゃんとしたツールがないと難しいね。
ちなみに、安いフレットを見つけましたので、共有しておきます。実売で1,000円程度なんである程度失敗しても心へのダメージが少ないですwww
まとめ
うーん、確かに安いと言えば安いんだけど、こんな時間と心労がかかるのであれば、普通にギターワークスで2万円位のネックを買ったほうが良いと思うんだ、ワシ。
材料費だけでも、フレット代、塗料代、新しいナット代とピンキリではあるものの、こだわってしまうと4~5,000円位かかってしまうからね。
加工の練習したいというのであれば止めないけど、結局完成したところで、主力のギターとして運用できるのかちょっと不安が残るなあ。
ワシの場合、最終的には日本製の中古ネックに交換して、幸せになりますたwww
コメントを残す